こんにちは、株もっちーです。
金曜日は、本などのINPUTした情報に対するOUTPUTをしていきたいと思います。
要するに読書感想文的な活動ですね。
読んだ本:人間のしがらみ, サマセット・モーム(Samerset Maugham), 河合祥一郎訳
しがらみにまみれた人生
仕事をしているといろいろと過去のしがらみに絡んでめんどくさいことがあります。
そんなことを思いながら、手にとって読み始めてしまいました。
- 子供時代のフィリップ、内反足によるいじめ
- 青年時代、オフィスワークに耐えられず、芸術家を目指す
- 芸術家としても二流にしかなれないことを悟り、医者を目指す
- 恋愛関係も、愛されるのか、愛するのか、いろいろ起きます。
- 株式投資でも、過去の儲け話で、大きく賭けてほぼ全財産を失う。
主人公は中流階級の出身だということです。
ちょっとまあ、現代の私の感覚からすると、上流階級的じゃない?という違和感はあるものの、なんだかとても興味深い人生を疑似体験できて面白かったです。
株式投資の話は、別で詳しく見てみたいと思いますので、今回は精神的な側面についてです。
「金は第6の感覚のようなもの」
特に気になった記載は以下でした。
「常に生活費の心配をしなければならんことほど情けないものはない。金を見下す人間を、わしは軽蔑する。偽善者か、ばかだ。金は第六の感覚のようなもので、それがなければ他の五感をちゃんと働かせることはできん。適切な収入がなければ、人生の可能性の半分は閉ざされる。ただ一つ気をつけなければならんのは、一シリング稼いだら、一シリング以上使ってはならんということだ。貧乏は画家の最善の拍車なんて人が言うのを聞いたことがあるだろうが、そんなことを言う人は身をもって貧乏のつらさを経験したことがないんだ。貧乏がどんなに人を卑しくするかわかっておらん。貧乏は果てしない屈辱であり、翼をもぎとり、癌のように心を蝕む。富が必要というわけではないが、威厳を保つ程度の金、不自由なく仕事を続け、寛大で率直で独立できるだけの金は必要だ。作家にしろ画家にしろ、自分の作品にすがるよりほか生きていけない芸術家を、わしは心から気の毒に思う。」
経済的自由、経済的自立について、言及していると思いませんか。
芸術家でなくても、仕事をする上で経済的に自立できていれば、「第六の感覚」が他人の影響を受けたり恐怖で萎縮することはなくなり、いやいや働くということを選択せざるを得ない状況が発生しないのかもしれません。
経済的自由を探求する私は、富を得るためではなく、お金のために働き卑しく蝕まれていく心を振り払い、独立できるだけの金を集めようとしていると言い換えることができるかもしれません。
まとめ
思いがけず、経済的自由の探求テーマに合った内容を発見したことにより、読む速度が加速しました。
主人公のフィリップも叔父から受け継いだ遺産の残りを気にしながら、様々な人間関係のしがらみによって、一文無しになっていく様子なども描かれています。
そして、自分自身が労働者階級に成り下がってしまい、心が卑しくなりつつあることが、気の毒に思えてきました。
人生の可能性の残りの半分を解放するためにも、経済的自由を探求し、尊い心を育んでいきたいと思います。