住宅ローン繰上げ返済と株式投資のバランスについて

2021年中盤での、自分の考え方を記録しておきます。

住宅ローン繰上げ返済と株式投資が、私に与える影響の整理

自分が考える比較の軸で整理すると、以下の表のようになりました。

繰上返済 株式投資
純資産 変わらない 増減のリスクあり
利回り 利息負担が減る(マイナスには変わらず) インカムゲインキャピタルゲイン(マイナスのリスクあり)
手持ちキャッシュ 減る(返済額が-100%) 増減のリスクあり(投資額が-50%〜+50%超。ざっくり)
気持ち ローン残高が減って嬉しい 評価額の増減が気になる

繰上返済で一番不安なのは手持ちキャッシュが減ってしまう点です。

株式投資(基本的に現物)していれば、評価損によって多少減ることはあっても0になることは考えにくいです。

何かあってお金が入り用になった時に現金が用意できるかという視点で考えると、 株式投資に利があります。

気持ちのところは、ただの気持ちなんだけど、なるべく心地よく生きたいので結構大事です。

ローン残高も評価額も、 バランスシート上の資産に計上するか負債に計上するかの位置づけの違いでしか無く、 ただの数字の羅列だと思うと気持ちのウェイトが減ってきます。

そういう境地に達したいと思います。

現在どうしているか

適切なリスクが取って、株式投資も実施すべきと思います。

気持ちの面も少し気にしてしまう点もあるので、 今年は年初に6ヶ月分くらい繰り上げ返済しました。

以前は貯金よりも繰上返済という感じで1年分と100万円とか頑張って返済していました。 返済したお金は戻ってきませんし、返済額も変わらない(期間短縮型で返済している)ので、 ローン残高減ったなーと思うのもつかの間、次の返済タイミングでは家計の負担が変わらず、 手持ちキャッシュが減って余計不安になるだけでした。

一応、借り換えの相談もしてみましたが、現在借り入れの条件も悪くなく、 借り換えコストのほうが高く付くとのことで、当初借りたローンを継続しています。

同時に、株式投資も20代の頃から継続しており、 繰上返済をしていくうちに、ローン残高を株式投資の評価額が上回るようになってきました。

そうなった時、ローンの利息よりも株式投資の配当金とかキャピタルゲインが、明らかに多いことに気づいてきました。

現在2500万円近くあるローンの利息は年間で20-30万円で、住宅ローン減税によって所得税が還付されますので、実質0です。

昨年の配当とキャピタルゲイン(評価額)の合計は、残念ながらデータがないのですが200万円くらいあると思います。

株式投資の未来などでも言われるように、10年間連続で株式投資のマイナスが継続したことはなく、平均的にはプラス6%程度の成長となるので、500万円くらい米国インデックスに投資しておけば、平均年間30万円相当のリターンが期待できます。

500万円を繰上返済に回すより、株式投資に回したほうが純資産の成長は早いはずで、実感としてもそうなっています。

ただ、煮えきらないところもありまして、、

繰上返済に回すお金を、株式投資全振りにしてもいいのですが、 平均的にリターンはプラスとは言っても暴落があったときに繰り上げ返済しておけばよかった、と思う可能性もあって、 両方バランスを取って実施しています。

まずは株式投資に種銭を振り向けつつ、 株式の売却によって手持ちキャッシュを1週間位あればすぐに用意できる状態を維持しながら、 たまに気が向いたら繰上返済をしていくという感じでどちらかといえば株式投資重視としております。

最初に繰上返済をしてしまうと、その分は絶対に戻ってきません。100万円返済して、次の月に50万円必要となったとなったときに、やっぱり繰り上げ返済したお金返してと言っても戻ってこないのです。

一方、インデックス投資など分散を十分にしておけば、株式市場の暴落で50%目減りしても、0にはならないし、長期的には増えると信じていますので、繰上返済を後回しにした方が結果は良いはずです。そういう意味で、自分はiDeCo(私の場合は企業型確定拠出年金)への投資は最低限にしています。なぜならこれは60歳まで引き出せないからです。資金拘束されていざというときに使えないという意味では、繰上返済と同じです。早期に経済的自由を達成することが目的ですから、60歳より早くお金が使える状態でないと意味がないのです。

幸いにして、ここ2,3年はローン返済の利息分よりも、 株式投資による利益のほうがかなり大きい状況ですので、 現在の選択は間違っていなかったと思います。

なんかフラフラとした内容で申し訳ない気もしてきましたが、 住宅ローンの重荷感も実感している株式投資家の一人の考え方として、 皆様の参考になればと思います。